2024年10月29日火曜日

          正拳突きについて


明武舘においての突きの基本は、

「真っ直ぐ後ろに引いて、前へ真っ直ぐ突く」です。

つまり上から見ると、正拳・肘関節・肩関節が一直線に

並びます。


斜め内側への“正中線”へは決して突きません。

これは上・中・下段突き全てに共通した動きです。


突きは相手の正中線上へ突くと思い込んでいた、

初心者の私には全く理解出来ませんでした。


物理専門家に言わせると、

  〔圧力〕=〔面にかかる力[N]〕/〔力のかかる面の面積[m2]〕 

つまり、

「圧力面の面積を小さくすれば、圧力は倍になる」との事。


結論としては、

正拳が当たる目標にいかに力を集中させられるかです。

仮に正中線への内側斜め方向へ突いた場合には結果として、

突きの威力が下がってしまう訳なのです。


例えば、お寺の釣鐘を突く撞木(しもく)の動き・・


目標物へ当たる面と、

その反対側の面がほぼ一直線である事が解ります。


また、時代劇などで武家屋敷の門扉を破壊する丸太

破城槌・はじょうつい)もまた同じ原理と言えるでしょう。